2024.02.13
歯がグラグラして痛い原因と対処法
歯のグラグラは歯周病のサイン?原因と対処法
「最近、歯がグラグラするようになった……」
このようなお悩みを抱えている人も少なくないのではないでしょうか? 指や舌で歯を押さえた際に、グラグラと前後・左右に動く場合は「歯周病(歯槽膿漏)」の可能性があります。歯のグラつきは、歯を支える顎の骨の異常を示しており、早期に治療しなければ歯を失ってしまうリスクもあります。
今回は、歯がグラグラする原因である歯周病について、また歯周病以外で歯がグラグラするケースやその対処法などを解説していきます。
歯がグラグラする原因のほとんどは歯周病
歯がグラグラする原因はほとんどの場合、歯周病です。歯周病と言うと、大人がかかる病気だというイメージがあるかもしれませんが、子どもだから歯周病にかからないというわけではありません。たしかに歯周病は、年を重ねるほどかかりやすくなる傾向はありますが、子どもでも口腔内環境が悪ければ歯周病にかかります。
余談ですが、夢占いでは、歯がグラグラする夢を見ると「健康状態が良くないこと」を暗示していると言われます。夢なら良いのですが、もし実際に歯がグラグラしているのであれば、歯周病に感染していて、本当に健康状態が良くない可能性があります。
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歯周病で歯がグラグラするメカニズム
歯周病は、歯の隙間などに溜まったプラーク(歯垢)内で繁殖した歯周病菌が、歯と歯茎の隙間(歯周ポケット)に炎症を引き起こすことからはじまります。歯周ポケットの炎症がひどくなると、歯を支えている顎の骨(歯槽骨)も次第に溶けはじめます。顎の骨が溶かされると、歯をしっかりと支えられなくなり、歯がグラグラするようになってくるのです。
歯のグラつきにはレベルがあり、最初は左右に動くだけですが、次第に前後にも揺れるようになり、重度の歯周病になると上下にも動くようになって今にも歯が抜けそうな感覚になります。歯が大きくグラつくようになると固い物を噛むのが難しくなり、食事にも不自由を感じるようになります。
歯がグラグラする原因と対処法
歯がグラグラする原因のほとんどは歯周病ですが、歯周病でなくても歯がグラグラすることがあります。乳歯がグラグラするケースと永久歯がグラグラするケースに分けて、ご説明していきましょう。
子どもの歯(乳歯)がグラグラする主な原因と対処法
・生え替わり
小さい子どもの場合、乳歯が生え替わる時期に歯がグラグラするようになります。生え替わりの時期のグラグラは病気ではないので、ほとんどの場合、処置の必要はありません。ただし、生え替わりまでに時間がかかる場合は、歯科医院を受診したほうがいいでしょう。
・外傷
外傷とは、歯をぶつけたりして外部から強い力が加わることです。子どもに多い症例ですが、スポーツなどをしているときに接触・転倒して歯をぶつけると、歯がグラグラするようになることがあります。歯の位置がズレてグラグラしていることを歯の「脱臼」と言い、位置はズレていないもののグラグラしていることを歯の「亜脱臼」と言います。また、歯茎のなかに歯がめり込んでいることを歯の「埋入」と言います。
通常は、レントゲンで状態を把握したうえで、歯を正しい位置に戻し、ワイヤーなどの器具を使って歯を固定する処置をおこないます。歯を安静にすることで、歯茎など周囲の歯周組織を回復させ、グラグラが収まるのを待ちます。外傷の程度にもよりますが、固定する期間は1ヶ月~3ヶ月くらいです。
歯を固定している間は、お子さんの口腔内を清潔に保つことが大切です。グラグラする歯や両隣の歯にワイヤーなどの器具を装着するため、どうしてもブラッシングしにくくなります。だからと言って、汚れが付いたままにしておくと、虫歯など他の病気を引き起こすリスクも高くなります。固定期間中は、親御さんがブラッシングの様子をしっかりと観察し、汚れが残っていないかチェックしてあげましょう。
なお、親御さんのなかには、外傷で乳歯がグラグラしていても、「いずれ永久歯に生え替わるから大丈夫」と考える人もいますが、それは違います。乳歯でも、歯の根元にダメージを受けたりすると、永久歯が生えにくくなったり、正しく生えてこなかったり、もろい永久歯になるなどのリスクがあるからです。外傷によってお子さんの歯がグラグラしている場合は、すみやかに歯科医院を受診しましょう。
大人の歯(永久歯)がグラグラする主な原因と対処法
・歯周病
上述のとおり、永久歯がグラつく最大の原因は歯周病です。歯周病は、歯茎からの出血や排膿、歯茎の腫れなどさまざまな症状がありますが、歯のグラつきがあるということは、中度歯周病・重度歯周病にまで進行しているおそれがあります。そのままにしていても自然治癒することはありませんので、早めに歯科医院を受診しましょう。歯のグラつきを放置していると、最悪の場合、歯を維持するのが難しくなり、抜歯せざるを得なくなってしまいます。
・外傷
永久歯も、外傷によって「脱臼」「亜脱臼」「埋入」を起こすことがあります。その場合は、乳歯と同様に固定してグラつきが収まるのを待つのが基本です。ごく軽度のグラつきを除いては、自然治癒することはありませんので、早めに歯科医院を受診しましょう。
・矯正治療の影響
矯正治療を終えた直後に、歯がグラグラすることがあります。このグラつきは異常なことではないので、心配は要りません。
矯正治療は、歯に力を加えることで歯を少しずつ動かして歯並びを整える治療です。厳密に言うと、歯に力を加えて、歯を支える骨と歯の間に隙間をつくり、できた隙間のぶんだけ歯を動かします。矯正治療の直後はまだ隙間が残っているため、指などで押すと歯がグラグラ動くのです。
矯正後、歯がグラグラしたままの状態にしておくと、せっかく動かした歯が「後戻り(元の位置に戻ること)」してしまいます。後戻りを防ぐため、矯正治療後は保定装置(リテーナー)を取り付けて、歯が理想的な位置で安定するまで待ちます。保定期間が終われば歯と骨の間の隙間はなくなり、歯の揺れも気にならないようになってきます。
・乱れた噛み合わせや歯ぎしり
噛み合わせが悪い人は、一部の歯だけに集中的に力が加わるため、歯がグラつくようになることがあります。また、歯ぎしりのクセがある人も、無意識に歯に強い負荷が加わり続けることで、歯がグラつくようになることがあります。ひどい場合は、歯が欠けたり割れたりすることもあるため、侮ることはできません。
噛み合わせが悪い場合は、矯正治療や補綴治療などによって改善するのがおすすめです。また、歯ぎしりのクセがある場合は、就寝時にマウスピースを着用するなどの対策が考えられます。いずれの場合も、歯が深刻なダメージを負う前に歯科医院を受診しましょう。
歯がグラグラして痛い3つの原因
「歯がグラグラするだけでなく痛い」という場合は、どんな原因が考えられるでしょうか。もっとも多いのは歯周病ですが、それだけではありません。歯周病以外の原因も含め、「歯がグラグラして痛い」原因を解説していきます。
・歯周病によって歯茎が下がる
歯周病が進行すると、歯茎が退縮していきます。歯茎が退縮していくと、本来隠れていた歯の根が露出することで痛みを感じる場合があります。歯周病は、大人だけでなく子どももかかる病気なので、注意が必要です。
・誤ったブラッシング
虫歯や歯周病を予防するにはブラッシングが欠かせませんが、汚れを落とそうとするあまり、強く磨きすぎるのはよくありません。力を入れすぎたブラッシングや、長時間にわたるブラッシングは、歯茎を傷つけて痩せさせてしまう「擦過傷(さっかしょう)」の原因になり、痛みを引き起こしてしまいます。
擦過傷になると、痛みを避けるためブラッシングが疎かになり、口腔内環境が悪化しがちです。そのため、自己流で歯を磨くのではなく、一度、歯科医院で正しいブラッシング法を学ぶのがいいでしょう。
・歯の根の病気
虫歯が歯の根の先まで進行することにより、「根尖病巣(こんせんびょうそう)」という病気になることがあります。根尖病巣になると、歯や歯茎に痛みを伴います。
根尖病巣は死んだ歯の神経部分に細菌が繁殖し、根の先に膿の袋ができた状態を言います。細菌の温床となることで毒素が分泌され、歯茎の炎症の他にも歯や顎の骨に悪影響を及ぼします。
歯の痛みの原因は歯にあるとは限らない!?
歯茎のトラブルを甘く見てはいけない!
ブラッシングで歯茎から血が出たり、歯茎が腫れたりするのは珍しいことではない、という人は少なくないと思います。「歯茎の出血や腫れくらいで、わざわざ歯科医院には行かない」という人も多いでしょう。しかし、歯茎のトラブルを甘く見てはいけません。歯茎は、私たちの体の異変が現れる部位であり、疲れていたりストレスが溜まっていたりすると、炎症を起こしたり腫れたりします。それだけならあまり心配する必要はありませんが、歯周病が隠れていたら大変です。
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重病の可能性もある「歯茎の腫れ」
歯茎が腫れているだけで歯科医院に行く人は少ないかもしれませんが、何度も繰り返したり、長引いたりするようであれば早急に歯科医院を受診しましょう。歯茎の腫れの原因として多いのは「歯周病」です。歯周病が進行すると最悪の場合、抜歯を余儀なくされるため、手遅れになる前に治療を受ける必要があります。また、歯周病ではなかったとしても、「歯根破折」や「根尖病巣」という病気が隠れている可能性もあります。歯根破折も根尖病巣も、早急な処置が必要になります。
歯のグラグラは抜歯しかない?
歯周病には、様々な症状があります。歯茎からの出血や歯茎の腫れなどは軽度の段階から見られる症状ですが、歯がグラグラしてくると中度・重度にまで進行しているおそれがあります。歯周病による歯のグラグラは、自然治癒することはありません。治療を受けないまま放置していると、抜歯せざるを得ない状況になってしまいます。
インプラント治療の登場によって、「歯が抜けても、インプラントにすればいい」と考える人が多くなっています。また、歯科医院側も、「歯を残せなくても、インプラントにすればいい」と考えるようになっている風潮があります。たしかに、インプラント治療は優れた治療法で、失った歯を補うための最善の選択肢だと言えるでしょう。しかし、それだけ優秀なインプラントでも天然歯に勝るものではないのです。
インプラントより天然歯のほうが優れている理由
天然歯とインプラントの大きな違いは、「歯根膜(しこんまく)」があるかないかです。天然歯は、顎の骨との間に歯根膜という組織がありますが、インプラントには歯根膜がありません。これは、天然歯を失うと、歯根膜も一緒に失われてしまうからです。
歯根膜の大きな役割は、外部から侵入しようとする細菌を排除する免疫機能です。天然歯の場合、歯根膜がバリアとなって細菌をブロックしてくれるのです。一方で、インプラントには歯根膜が存在しないため、外部から侵入しようとする細菌に対するバリア機能が働きません。つまり、細菌に対する抵抗力は、インプラントより天然歯のほうが格段に優れているわけです。
また、歯根膜は、歯に加わる力を吸収するクッションの役割を果たしています。天然歯の場合、歯根膜があるため歯に加わる力が逃されて、顎の骨や歯に過剰な負担がかからないようになっています。一方で、インプラントには歯根膜が存在せず顎の骨と直接結合しているため、ダイレクトに力が加わります。そのため、噛み合わせが悪い場合や歯ぎしりのクセがある場合などは、インプラントや顎の骨に負担がかかり、後のトラブルを招くケースがあるのです。
さらに、歯根膜には、周囲の組織に血液を供給し、栄養を補給する働きもあります。インプラントは歯根膜がないために血液から栄養の供給を受けにくい、つまり、感染に対する防御力・抵抗力は天然歯よりも劣っているのです。
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インプラントもグラグラすることがある?
インプラント周囲炎
※加工により写真の色味を一部抑えています
歯周病によって歯がグラグラするのは、自分の歯だけとは限りません。インプラント(人工歯根)の場合でも「インプラント周囲炎」と呼ばれる病気になることがあります。歯周病になっていることに気づかずにインプラント治療をおこなってしまうと、ほぼ間違いなくインプラント周囲炎を発症します。また、健康な状態でインプラント治療をしても、その後のケアが不十分だとインプラント周囲炎を引き起こします。
インプラントは、チタン製の人工歯根を顎の骨に直接埋め込んで固定するため、自分の歯に近い感覚が得られます。しかし、歯茎が歯周病に侵されていると人工歯根を支える骨が溶かされていき、次第にインプラントがグラついてきます。最悪の場合、せっかく入れたインプラントを除去しなくてはなりません。
インプラントは一生使えるわけではない!?
インプラントは「万能の治療」だと言われることがありますが、勘違いしてはいけません。インプラントを長く使っていくためには、「インプラントの最大の敵」であるインプラント周囲炎を予防する必要があります。インプラント周囲炎を予防するには、天然歯をブラッシングする以上に丁寧なブラッシングと、歯科医院でのメンテナンスが必須です。
ちなみに、「口腔内のインプラントの数が4本を超えると、インプラント周囲炎を発症するリスクが15倍になる」というデータがあります。つまり、インプラントの本数が多い人ほど、インプラント周囲炎にかかりやすいということです。このリスクを見ても、安易にインプラント治療を受けるのではなく、天然歯を維持したほうがいいということが分かります。
せっかく入れたインプラントが抜け落ちる恐怖……
これからインプラント治療をお考えの方も、すでにインプラントをお使いの方も、知っておいていただきたいのが「インプラント周囲炎」という病気です。インプラントは人工物なので虫歯にはなりませんが、歯周病にはかかります。簡単に言えば、インプラントの歯周病がインプラント周囲炎です。この病気になってしまうと、高い確率でインプラントを失うことになってしまいます。「インプラントだからメンテナンスフリー」というのは誤りで、「インプラントだからこそ丁寧なメンテナンスが必要」なのです。
インプラント周囲炎とは?原因と治療法とは?
「抜歯するしかない」と言われてもあきらめない!
歯周病治療を受けていると、「抜歯してインプラント治療をしましょう」と言われるケースがあるかもしれません。もちろん、歯周病が重症化していて、天然歯を残すのが極めて困難な場合もあると思います。しかし、歯を残せる可能性があるにもかかわらず、歯科医院の都合でインプラント治療をすすめられることもあるようです。また、患者さんの心理としても、長い間、通院しても歯周病が治らず、食事も不自由になってくると、「もう歯を抜いて、インプラントにしたほうが楽なのではないか……」と考える人もいると思います。
しかし、ここで自らの天然歯を残すのをあきらめてはいけません。理由は上述したとおり、インプラントより天然歯のほうが優れているからです。もし、歯科医院の先生が「歯周病は治らないから抜歯しましょう」と言うのであれば、別の歯科医院を受診すべきです。なぜなら、歯周病は治る病気だからです。
「もう歯を残すのは難しいから抜歯しましょう」と言われても、即答は避けるべきです。抜歯することに少しでも疑問があるのなら、セカンドオピニオンを求めるなどして、歯を残せる可能性を追求してくれる歯科医院を探してみるのがいいでしょう。
歯がグラグラしても抜歯を避けるための治療法
歯周病治療
歯周病に感染している人が、「自分の歯を残したい」「抜歯したくない」と考えるのであれば、歯周病を治すことが最重要です。徹底的な歯周病治療に取り組めば、グラグラしている歯を残せる可能性があるのです。
保険診療の歯周病治療は「少し良くなっては、また悪化する」といったパターンが多く、長期の通院を要するため、途中で心が折れてしまう患者さんもいらっしゃいますが、根気よく治療を続けることが大切です。長期の通院が負担になるようであれば、歯周病治療を専門とする歯科医院で自費治療を受けてみるのもいいでしょう。歯周病治療に関する専門性を持った医院であれば、短期間での完治も見込めますし、自分の歯を残せる可能性も高まるはずです。
歯根分割術
歯根分割術とは、歯周病などで抜歯が必要になった場合に、歯根を分割して、悪いほうの歯根を抜き、使える歯根を残す方法です。つまり、歯を丸ごと抜いてしまうのではなく、悪い部分だけを取り除き、健康な部分は残すという考え方です。歯根の2分の1を抜歯する方法を「ヘミセクション」と言い、歯根の3分の1を抜歯する方法を「トライセクション」と言います。
歯牙移植
歯牙移植(歯の移植)とは、患者さま自身の余っている歯(親知らずなど)を抜歯して、歯を失ってしまったところに移植する方法です。
歯周病治療は、どんな歯科治療よりも優先されるべき!
歯周病の原因はプラークです。歯並びが悪い方はブラッシングがしにくいため、プラークが溜まりやすく、歯周病になりやすいと言えます。歯周病を予防するためにも、見た目の印象を良くするためにも矯正治療を受けるのは有効ですが、もし今、歯周病にかかっているのであれば、歯周病治療を優先しなければいけません。歯周病治療は、歯を支える歯槽骨や歯茎など、言わば歯の「土台」の健康を取り戻す治療。患者さまの「土台」が健康でなければ、矯正治療をおこなっても良い結果を得られないのです。
歯周病の疑いがあるなら即治療!その後のケアも怠らないようにする
自覚症状が少なく、知らぬ間に進行している歯周病。歯茎からの出血や排膿、口臭の異常に加えて歯がグラグラする状態になって初めて気がつくケースがほとんどです。歯がグラつくなど少しでも歯と歯茎に違和感を覚えた際には、歯周病を疑ってみましょう。
歯周病の治療を始めるのが遅れ、重症化すると歯を抜かなくてはならないリスクが高まります。しかし、歯周病は治療によって治すことができる病気です。原因となるプラークを除去し、集中的に治療することで歯周病に侵された歯茎は治ります。しかし、一度歯が抜け落ちてしまうとインプラントや入れ歯などの歯を補う治療が必要になるため、金銭的な負担も増してしまいます。
また、インプラント治療をおこなう際にも、周囲の歯と歯茎が歯周病になっていないかを確認し、歯周病であれば最初に完治させておく必要があります。そうしなければ、インプラント周囲炎になる確率が格段に高まり、インプラント周囲炎になるとせっかく入れたインプラントが抜け落ちてしまうリスクも高くなります。
歯周病の治療後には口腔内環境を整えるために、日頃のケアが欠かせません。正しいブラッシングによってプラークを取り除き、歯周病の再発を防ぐようにしましょう。
まとめ
・歯がグラグラする原因はほとんどの場合、歯周病である。
・歯周病が進行すると、歯を支えている顎の骨(歯槽骨)が次第に溶かされていき、歯をしっかりと支えられなくなり、歯がグラグラするようになる。
・歯周病以外では、歯をぶつけたりして外部から強い力が加わる「外傷」によって、歯がグラグラするようになることがある。
・矯正治療を終えた直後は、歯と顎の骨の間に隙間があるため、歯がグラグラすることがある。
・噛み合わせが悪い人は、一部の歯だけに集中的に力が加わるため、歯がグラつくようになることがある。
・歯ぎしりのクセがある人は、無意識に歯に強い負荷が加わり続けることで、歯がグラつくようになることがある。
・歯周病による歯のグラグラは、自然治癒することはなく、治療を受けないまま放置していると抜歯せざるを得ない状況になる。
・インプラント治療は失った歯を補うための最善の選択肢だが、インプラントと言えども天然歯に勝るものではない。
・「歯を残すのは難しいから抜歯しましょう」と言われても、セカンドオピニオンを求めるなどして、歯を残せる可能性を追求してくれる歯科医院を探してみるべき。
歯周病の治療方法
インプラント周囲炎とは?原因と治療法とは?
金属アレルギーでもインプラント治療を受けられる?
下がってきた歯茎、20代でも要注意、歯磨きなどの治療方法は?
監修者情報
公開日:2019年10月29日
更新日:2024年2月13日
清水智幸(しみずともゆき)
東京国際クリニック/歯科 院長
歯学博士。日本歯科大学卒業後、近代歯周病学の生みの親であるスウェーデン王立イエテボリ大学ヤン・リンデ名誉教授と日本における歯周病学の第一人者 奥羽大歯学部歯周病科 岡本浩教授に師事し、ヨーロッパで確立された世界基準の歯周病治療の実践と予防歯科の普及に努める。歯周病治療・歯周外科の症例数は10,000症例以上。歯周病治療以外にも、インプラントに生じるトラブル(インプラント周囲炎治療)に取り組み、世界シェアNo.1のインプラントメーカー ストローマン社が開催するセミナーの講師を務めるなど、歯科医師の育成にも力を入れている。
・日本歯周病学会 認定医
・日本臨床歯周病学会 認定医
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