2024.01.22
ホワイトニングの効果やメリット・デメリット
オフィスホワイトニングとは?
■オフィスホワイトニングで白い歯を!
オフィスホワイトニングとは、歯医者さんでおこなうホワイトニングのこと。ホワイトニング剤を歯に浸透させることで、歯を削ることなく内部から漂白していきます。
オフィスホワイトニングは高濃度のホワイトニング剤を使用するのに加え、特殊な光を照射するため、ご自宅でおこなうホームホワイトニングに比べて即効性があるのが大きな特徴です。
■オフィスホワイトニングを受ける際の注意点
オフィスホワイトニングをお考えの方は、以下の2点はあらかじめ知っておきましょう。
しみることがある
個人差はありますが、オフィスホワイトニングをした後に知覚過敏のような「歯がしみる症状」が出ることがあります。通常は数日でおさまりますので、ご安心ください。
すぐに施術を受けられないことがある
むし歯や歯周病にかかっている場合や歯石が多い場合などは、オフィスホワイトニングをする前に、むし歯・歯周病の治療や歯石のクリーニングが必要になります。そのため、すぐに施術を受けられないことがあります。
■ホワイトニングの種類
ホームホワイトニング
ホームホワイトニングとは、ご自宅でおこなうホワイトニングのこと。歯科医院で製作したマウスピースにホワイトニング剤を流し込み、毎日ご自宅で装着することで徐々に歯を白くしていきます。
ホワイトニング剤の種類などによってマウスピースの装着時間は変わり、1日2時間程度のケースもあれば、就寝中ずっと(6~8時間)装着するケースもあります。毎日装着しなかったり、決められた装着時間を守らなかったりすると、期待した白さにならないことがあります。
デュアルホワイトニング
デュアルホワイトニングとは、オフィスホワイトニングとホームホワイトニングを組み合わせたホワイトニングのこと。ダブルでホワイトニングすることで高い効果が期待でき、白さも長持ちします。
セルフホワイトニング
セルフホワイトニングとは、エステサロンなどの店舗でおこなうホワイトニングのこと。サロンは歯科医院と違って医療機関ではないため、歯科医院で使われるようなホワイトニング剤を取り扱うことができません。費用が安いのが魅力ですが、オフィスホワイトニングやホームホワイトニングに比べると効果は劣り、まったく白くならない場合もあるようです。
オフィスホワイトニングって効果あるの?
■オフィスホワイトニングの効果
オフィスホワイトニングの効果は、当然ですが、歯が白くなることです。即効性があるので、「結婚式までに歯を白くしたい!でも時間がない・・・」というようにイベントの前などにおすすめです。
歯が白くなることで笑顔に自信が持てるようになり、心理的にポジティブになれるのもオフィスホワイトニングの大きな効果。「口数が増えた」「人前で堂々と話せるようになった」「社交的になった」という方も少なくありません。
■効果が出るまでの期間と通院回数
オフィスホワイトニングは短期間で効果が出るのが特徴です。ほとんどの方が、1回の施術でも効果を実感することができます。
歯科医院に足を運ぶ必要はありますが、通院回数は1~3回と大きな負担にはなりません。なお、1回の施術時間は1時間程度です。
オフィスホワイトニングのメリット・デメリット
■オフィスホワイトニングのメリット
オフィスホワイトニングは、一般的に以下のようなメリットがあります。
- 高濃度のホワイトニング剤を使い、特殊な光を照射するため、短期間で効果を実感できる。
- 歯科医師や歯科衛生士が施術をしてくれるため、ホームホワイトニングのように手間がかからない。
- 事前にむし歯や歯周病をチェックしてもらえるため、病気があった場合も早期発見ができる。
■オフィスホワイトニングのデメリット
オフィスホワイトニングは、一般的に以下のようなデメリットがあります。
- 健康保険が適用されず全額自己負担になる。
- 高濃度のホワイトニング剤を使うため、人によってはしみる症状が出ることがある。
- 人によっては、歯の色が後戻りするのが早いことがある。
■オフィスホワイトニング施術後の注意点
オフィスホワイトニングの施術後は、歯が着色しやすい状態になっています。施術当日の注意点は、色素が沈着しやすい食べ物・飲み物を控えること。具体的には、コーヒー・紅茶や赤ワイン、カレーやケチャップなどは控えるようにしましょう。
オフィスホワイトニングの料金相場は?
オフィスホワイトニングは健康保険が適用されないため、費用は全額自己負担になります。また、価格設定は歯科医院によって異なります。1回あたりの料金相場は1万~5万程度と幅広いため、必ず事前に確認するようにしましょう。
歯医者・クリニックの選び方
オフィスホワイトニングは、どんな歯医者・クリニックで受けても同じ効果が得られるとは限りません。歯科医院によって使っているホワイトニング剤が異なるため、その効果にも違いがあります。歯科医院の選び方としては、以下のポイントを重視しましょう。
- Webサイトに施術料金が明記されている。
- カウンセリング時に、使っているホワイトニング剤の特徴やリスクを丁寧に説明してくれる。
- 最新鋭の設備・機器が整っている。
- 審美だけに力を入れた医院ではなく、口腔内全体の健康管理ができる。
オフィスホワイトニングの流れ
オフィスホワイトニングは通常、以下の流れでおこなわれます。最初のカウンセリングでは、希望する歯の白さのレベルを決めていきます。白さのレベルは「シェードガイド」と呼ばれる色見本を見て、イメージに近い色を指定するのが一般的です。
【1】カウンセリング
【2】口腔内検査
【3】口腔内のクリーニング
【4】ホワイトニング薬剤の塗布
【5】光の照射
オフィスホワイトニングの流れは、以下のページで詳しく解説しています。
>> オフィスホワイトニングの流れの詳細はこちら
【注意】オフィスホワイトニングができない方・できない歯
オフィスホワイトニングを受けられない方、避けたほうがいいケースなどについてご説明します。
■無カタラーゼ症の方
無カタラーゼ症の方は、ホワイトニングを受けることができません。無カタラーゼ症の方は、ホワイトニング剤に含まれる過酸化水素・過酸化尿素といった成分を分解できないため、体内に成分が蓄積して重篤な疾患を招いてしまうおそれがあるからです。
■むし歯や歯周病にかかっている方
むし歯や歯周病にかかっている方は、それらの病気を治してからでないとホワイトニングを受けられません。
■テトラサイクリン歯
テトラサイクリン歯とは、歯が形成される子どもの時期にテトラサイクリン系の抗生物質を服用したことによる副作用で変色してしまった歯のことです。テトラサイクリン系のお薬が歯の変色の原因になることが分かってからは、子どもには使用されなくなりました。そのため、テトラサイクリン歯は40代以上の方に見られる一方で、30代以下の方にはほとんど見られません。テトラサイクリン歯は、ホワイトニングによる効果はあまり期待できません。
■詰め物や被せ物、インプラントなどの人工歯
ホワイトニングは、神経が生きている天然歯に対して有効な施術です。詰め物や被せ物、入れ歯やブリッジ、インプラントなどの人工歯はホワイトニングで白くすることはできません。
■神経が死んでいる歯・神経がない歯
むし歯が進行したために神経を除去したり、歯を強くぶつけて神経が死んでしまったりすると、歯が徐々に黒ずんでくることがあります。神経を除去して、もしくは神経が死んで黒ずんだ歯は、ホワイトニングの効果はあまり期待できません。
■18歳未満の方
18歳未満の方にホワイトニングをおこなっていない歯科医院もあります。18歳未満の場合、まだ歯が成長過程にあり、今後の成長に影響を及ぼす可能性がないとは言えないからです。なお、歯科医院によっては、18歳未満でも保護者の同意書があればホワイトニングができるところもあるようです。
■妊娠中・授乳中の方
オフィスホワイトニングで用いられるホワイトニング剤は安全性が確立されたものですが、妊娠中の方や授乳中の方がホワイトニングを受けたとき、胎児や乳児に与える影響についての研究は十分ではありません。そのため、妊娠中・授乳中の方にはホワイトニングをおこなわない医院がほとんどです。
まとめ
オフィスホワイトニングは、特に短期間で歯を白くしたい方や、ホームホワイトニングが面倒だと感じる方などに向いています。黄ばんだ歯をコンプレックスに感じている方は、ぜひオフィスホワイトニングをお試しください。
ただし、オフィスホワイトニングを1回受けたからといって、歯の白さが永続するわけではありません。白さを長持ちさせるには、「毎日丁寧にブラッシングする」「着色しやすい飲食物を採ったら口をゆすぐ」ことが大事です。さらに、定期的にホワイトニングを受けていれば、白い歯を長くキープしていけるでしょう。
監修者情報
公開日:2020年1月17日
更新日:2024年1月22日
清水智幸(しみずともゆき)
東京国際クリニック/歯科 院長
歯学博士。日本歯科大学卒業後、近代歯周病学の生みの親であるスウェーデン王立イエテボリ大学ヤン・リンデ名誉教授と日本における歯周病学の第一人者 奥羽大歯学部歯周病科 岡本浩教授に師事し、ヨーロッパで確立された世界基準の歯周病治療の実践と予防歯科の普及に努める。歯周病治療・歯周外科の症例数は10,000症例以上。歯周病治療以外にも、インプラントに生じるトラブル(インプラント周囲炎治療)に取り組み、世界シェアNo.1のインプラントメーカー ストローマン社が開催するセミナーの講師を務めるなど、歯科医師の育成にも力を入れている。
・日本歯周病学会 認定医
・日本臨床歯周病学会 認定医
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