2024.02.14
インプラントの寿命を延ばし、長持ちさせるための2大習慣
インプラントを長持ちさせるには?
虫歯や歯周病、事故などの外的要因によって失われた天然歯の代わりに、人工の歯を埋め込むインプラント治療。人工歯根であるインプラントを顎の骨に埋め込み、その上からセラミック(陶器)などの人工歯を被せるため、強く噛む力と高い審美性を両立できる、近年注目されている治療法です。
実は、「東京国際クリニック/歯科」でインプラント治療を検討されている多くの方が、「インプラントを入れたらもう大丈夫」「歯周病などのトラブルとは無縁になる」といった誤った認識を持たれている事実があります。そのためか、インプラント特有の病気である「インプラント周囲炎」の存在も、「東京国際クリニック/歯科で初めて知った」という方が多くいらっしゃいます。
そこで今回は、トラブルを予防し、インプラントを長持ちさせるための2大習慣をご紹介します。
インプラントを長持ちさせる習慣1.毎日の正しい歯磨き(ブラッシング)
インプラントを長持ちさせるためには、日々のお手入れ(セルフケア)が欠かせません。インプラントに対して歯周病に似た症状が出るインプラント周囲炎の予防には、しっかりと歯磨きすることで、歯垢や歯石を残さないようにすることが重要です。インプラント周囲炎の原因も歯周病と同様に歯周病菌によるものです。そのため、天然歯だけでなくインプラントの場合でも丁寧に歯磨き(ブラッシング)をする必要があるのです。
また、歯ブラシだけで歯を磨いても口腔内には60~70%ほどの歯垢が残っているとされています。つまり、実際には30~40%ほどしか磨けていないということになります。デンタルフロスや歯間ブラシなどの補助清掃用具の併用により、効果的に歯垢を取り除くことができるのです。これは、インプラントの人工歯の部分に対しても同じことがいえます。
インプラントを長持ちさせる習慣2.歯科医院での定期検診
どれだけ丁寧に歯磨きをしても、セルフケアだけではどうしても磨き残しが出てきてしまいます。丁寧に歯を磨いていても、きちんと磨けていなければ口腔内の歯垢を取り除くことはできません。歯科医院で定期的にメンテナンスを受け、歯垢や歯石を取ってもらうようにしましょう。歯石を除去することで、その上から歯垢をつきにくくできるのです。
同時に、正しい歯磨きの方法もご指導いたします。自身で磨き残しが多い部位などを把握することで、日常的に歯垢が付着しにくい口腔内環境を維持しましょう。「歯周病検査で出血が続けて4回起こった部位は、その後の2年間で2mm以上の骨を失う確率が30%以上ある(※)」など、日頃のセルフケアが歯周病予防に欠かせないのです。逆にいえば、4回とも出血がなければ骨を失う確率は格段に減ります。
セルフケアと定期検診でインプラントを長持ちさせよう
インプラントに使われているチタンという素材は非常に耐久性があり、生体親和性も高い素材です。インプラントの寿命は適切なケアをすれば、長期間にわたって安定します。しかし、歯磨きを怠ったり、インプラント治療後のメンテナンスが不十分だったりすると、せっかく入れたインプラントを台無しにしかねません。
口腔内に歯垢を残さないように日々の丁寧な歯磨きと、歯科医院での定期検診によって大切なインプラントを長持ちさせていきましょう。
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監修者情報
公開日:2019年10月22日
更新日:2024年2月14日
清水智幸(しみずともゆき)
東京国際クリニック/歯科 院長
歯学博士。日本歯科大学卒業後、近代歯周病学の生みの親であるスウェーデン王立イエテボリ大学ヤン・リンデ名誉教授と日本における歯周病学の第一人者 奥羽大歯学部歯周病科 岡本浩教授に師事し、ヨーロッパで確立された世界基準の歯周病治療の実践と予防歯科の普及に努める。歯周病治療・歯周外科の症例数は10,000症例以上。歯周病治療以外にも、インプラントに生じるトラブル(インプラント周囲炎治療)に取り組み、世界シェアNo.1のインプラントメーカー ストローマン社が開催するセミナーの講師を務めるなど、歯科医師の育成にも力を入れている。
・日本歯周病学会 認定医
・日本臨床歯周病学会 認定医
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