全身疾患と歯周病の関係 | 歯周病治療ペリオド | 東京国際クリニック/歯科

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科学的根拠に基づいた歯周病治療

 

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歯周病の症状と進行

全身疾患と
歯周病の関係

ILLNESS

SYMPTOMS

歯周病はお口のなかだけの
病気ではありません

歯周病にかかると、歯茎から血が出たり、
口臭がするようになったり、歯が
グラグラするようになったりすることは、
「歯周病の症状」で解説したとおりですが、
実は歯周病の症状というのは、
お口のなかだけに留まりません。

歯周病菌が血流にのって全身に運ばれると・・・

歯周病が進行すると、血液を介して歯周病菌が各臓器に運ばれ、全身疾患に悪影響を及ぼすことが明らかになっています。近年の研究では、歯周病と糖尿病が双方に悪影響を及ぼすことや、歯周病が日本人の死因の3番目にあげられる肺炎や感染性心内膜炎などの心疾患に深く関わっていることが分かっています。その他、歯周病にかかっている妊婦さんは、そうでない方に比べて早産や低出生体重児のリスクが高まることも分かっています。逆に、全身疾患によって歯周病が悪化するケースも報告されています。

全身の健康まで見据えた歯科治療を

たとえば、歯周病治療を行うことで血糖値のコントロールが容易になり、その結果、糖尿病の指標であるHbA1Cが最大1%減少し(HbA1Cの正常値の上限はおよそ6%)、手足の切断が40%以上予防され、脳卒中・心筋梗塞が10%強予防されるという論文(※)も発表されています。

(※)奥田克爾著『口腔内バイオフィルム』医歯薬出版株式会社

東京国際クリニックは、国内では稀な「医科」を併設した歯科医院です。医科歯科連携を実現することで、お口のなかだけでなく全身の健康まで見据えた歯周病治療をご提供しています。

歯周病との関連性が
明らかになっている
疾病・トラブル

糖尿病

糖尿病にかかっている人は歯周病にかかるリスクが高く、逆に歯周病に感染すると糖尿病が悪化しやすくなることが明らかになっています。また、歯周病を治療することで血糖値が改善し、糖尿病も改善につながるという報告があり、この2つの病気は双方向に影響を及ぼす関係にあることが分かっています。

脳血管疾患

脳梗塞の患者は歯周病菌に感染している割合が高いことが明らかになっています。
これは、血流に乗って歯周病菌が全身をめぐることで、脳梗塞の原因となる動脈硬化を引き起こしている可能性があるからだと考えられています。

心臓疾患

歯周病に感染すると歯茎から血管内に細菌が侵入し、血流によって心臓に運ばれることで感染性心内膜炎をはじめとする心臓疾患を引き起こすリスクが生じます。感染性心内膜炎のガイドライン(※)にも歯周病をはじめとする口腔内疾患を治療することが明記されています。

(※)日本循環器学会、日本胸部外科学会、日本小児循環器学会、日本心臓学会 合同研究班著『感染性心内膜炎の予防と治療に関するガイドライン(2008年改訂版)』

誤嚥性肺炎

誤嚥(ごえん)とは、加齢や認知症などによって「飲み込む」機能が低下することで、誤って気管に食べ物が入ってしまうことを言います。誤嚥によって歯周病菌が気管に入り込んで肺にまで到達すると、肺炎(誤嚥性肺炎)を起こすリスクが高まります。特に、食べ物と細菌が同時に入り込むと重症化することが分かっています。

妊娠トラブル
(早産・低出生体重児)

歯周病にかかっている妊婦さんは、そうでない人に比べて早産・低出生体重児の確率が約2~4倍になるというデータがあります。早産や低体重の赤ちゃんは病気にかかりやすく、障害を負ってしまうリスクも高まります。

関節リウマチ

関節リウマチとは、手足の関節がこわばったり痛んだりして、進行すると関節の変形をきたす病気です。近年、関節リウマチと歯周病の相関関係が注目されています。歯周病の細菌がつくり出す毒素(炎症性物質)によって関節リウマチが発症・進行したり、関節リウマチの症状が重くなったりすること、また、歯周病治療によって関節リウマチの症状が改善されることが明らかになっています。

歯周病はお口のなかだけの
病気ではありません。
糖尿病や心疾患などの全身疾患との
関連性が明らかになっています。

東京国際クリニック/歯科は、
各診療科の医師と連携して
全身の健康までを見据えた歯科治療を
ご提供しています。

よくある質問

  1. Q.「歯周病は生活習慣病だから治らない」と言われました。本当ですか?

    A.歯周病は治ります。
    確かに生活習慣病の側面が強い病気ですが、40年以上前に予防と治療が可能なことが明らかになっています。
    関連記事:
    歯周病の治療方法

  2. Q.歯周病の原因は何ですか?

    A.プラーク(歯垢)とよばれる細菌です。
    歯周病の原因は、誤ったブラッシングにより、歯にこびりついたプラーク(歯垢)を除去できず、放置したことで起きる「細菌による歯茎の感染症」です。
    プラークはバイオフィルムとも呼ばれ、歯に強固に付着しているだけでなく、様々な細菌が集合してバリアを形成します。
    関連記事:
    歯周病のメンテナンス

  3. Q.歯周病により下がってしまった歯茎(歯肉)を再生することは可能でしょうか?

    A.可能です。
    歯茎の見た目を回復するために行う歯茎の再生治療を「結合組織移植術」といいます。主に、上顎の奥歯の内側から歯茎を採取して移植します。これは、上顎の奥歯の内側が他の部位の歯茎に比べ、比較的肉厚だからです(厚さ1mmほど採取します)。移植する範囲が広範囲にわたる場合は、やけど治療の際などに使用する移植材などを用いて治療をおこなう場合もあります。
    関連記事:
    歯茎の再生治療

  1. Q.歯周病は誰もがかかる病気ですか?

    A.歯周病は必ずかかるわけではありませんが、誰もがかかる可能性がある病気です。
    歯周病の発症に関わる要因は、①細菌(歯周病菌)、②生活習慣(喫煙、食生活、ストレス)、③遺伝の「3つ」の危険因子が複雑に絡み合って発症し進行します。この3つの要因がすべて重なることで、発症の危険性が高くなり重症化しやすくなります。
    関連記事:
    歯周病の基礎知識

  2. Q.歯周病の予防法はありますか?

    A.歯周病の予防はブラッシングと定期的なメンテナンスです。
    歯周病は、歯にこびりついたプラーク(歯垢)を除去できぬまま放置したことで起きる「細菌による歯茎の感染症」です。歯周病を予防するためには、ご自身による正しいブラッシングに加え、歯科医院での定期メンテンナスを受診していただくことで歯周病は予防することができます。
    関連記事:
    歯周病のメンテナンス

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監修者情報

公開日:2015.11.25

更新日:2022.04.20

清水智幸 東京国際クリニック/歯科 院長

清水智幸(しみずともゆき) 
東京国際クリニック/歯科 院長

歯学博士。日本歯科大学卒業後、近代歯周病学の生みの親であるスウェーデン王立イエテボリ大学ヤン・リンデ名誉教授と日本における歯周病学の第一人者 奥羽大歯学部歯周病科 岡本浩教授に師事し、ヨーロッパで確立された世界基準の歯周病治療の実践と予防歯科の普及に努める。歯周病治療・歯周外科の症例数は10,000症例以上。歯周病治療以外にも、インプラントに生じるトラブル(インプラント周囲炎治療)に取り組み、世界シェアNo.1のインプラントメーカー ストローマン社が開催するセミナーの講師を務めるなど、歯科医師の育成にも力を入れている。

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